Blog

りんごの産地を訪ねました~秋~

2015.11.26

 5月に開花を見に行った弘前のりんご畑へ、待ちに待った収穫見学へ行ってきました。大きな道路沿いにある畑ではほとんどのところで収穫が終わっていましたが、それでもまだところどころで赤い実が成っているのを見ることができました。

 今回の訪問時にも案内していただいたりんご農家の成田さんのところではもう収穫が終わったということでしたが、山間にある畑の収穫が残っているという仲間の相馬さんのところへ連れて行っていただき、少しだけ収穫体験をしました。とりあえず成っている実はすべて収獲し、一旦畑で大きさ、色別にわけてから出荷されるそうで、アルバイトの女性が手かごを持って脚立にのり、成っているりんごを手早く収穫されていました。収穫時のりんごは水分が多く、一個あたりの重量があるのでたくさんの量を持つことができず、手かごに入るのは20個ほど。手かごを交換するため何度も脚立をのぼったり降りたりしながら、収獲作業を続けます。

木の上の高いところにある実は女性では届かないので、あとで相馬さんたち男性陣の手で収穫されます。

りんごの色

 スーパーに出回っているりんごは、だいたいどれもきれいに赤くなっているものばかりですが、日光があたっていないと赤くならないので、万遍なく赤くするために「つるまわし」を行います。「つるまわし」とは片面だけが赤くならないように、その名のとおりつるの部分をまわして反対側の面にも日光を当てることです。その他にも、まず実のまわりの葉をとって日光があたるようにしたり、銀色の反射シートを地面に敷いてりんごのお尻の部分も赤くなるようにしたり、と赤くする工夫をされています。

 色ムラや形がいびつなものはお客様に手にとってもらいづらいため、やはり見た目が重視されています。そのため少しでも決められた大きさに当てはまらなかったり、形が不揃いだったり色ムラがあったり、またつる割れといってつるの根元の部分が割れていたりすると、すべて規格外、加工用として出荷することになります。その中には「いぼり」と言われる表面がぼこぼこしたものも含まれます。

 この「いぼり」は見た目が悪いので一般の消費者の方からは避けられますが、実は“こなれた木”からできる農家さんおすすめのおいしいりんごです。“こなれた木”はりんごの収穫がすでに数年たっている脂ののった木で、りんごの出来が安定してきた木のことを言います。表面はぼこぼこしていますが、つるのまわりがきれいな丸になっており、皮も薄く甘いそう。

 畑の帰りに貯蔵庫からいくつかの品種を出していただき試食させてもらいました。品種によっては小さめのものもありますが、手にとると500ml入りのペットボトルくらいの重さがありその水分量にびっくり。畑でも試食させてもらいましたが、収穫してすぐのりんごをかじると果汁がぼとぼとと手をつたって滴り落ちます。産地から私たちの手元に届くまでにはどうしても時間がかかってしまうので、水分がぬけて乾燥してしまっていることがよくわかりました。

 このみずみずしいりんごの美味しさを少しでも届けたいと、極力貯蔵庫から出してすぐのものをお店に届けていただくよう農家さんはじめ、配送していただく方々にも協力していただき、Cafe&Meal MUJIではシンプルにりんごを味わえる『カラフルりんごのサラダ』を12月メニューとして販売しています。(Cafe MUJIを除く17店舗)しゃきしゃきと爽やかな味をお楽しみください。

Topics: Column
一覧に戻る