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“地方の食”から学ぶ

2016.10.25

 Café&Meal MUJIでは、2016年秋のデリメニューより“地方の食”をテーマにした商品開発を進めています。商品開発を担当しているシェフたちが実際に現地へ行き、現地の方たちにその地域ならではの食材や調理方法、考え方を教えていただき、習ってきた料理をCafé&Meal MUJIの視点で開発しています。これまでも『素の食』というコンセプトでメニュー開発を進めてきましたが、年月を重ねるごとに、どうしてもたくさんの食材を使った少し凝ったものになっていきました。もっとシンプルに素材の美味しさをいかしたものを作れないかと模索している中で、地方の食も参考になるのではないかと考え、一度行ってみようと、まずは高知、沖縄から勉強をはじめました。

高知

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 高知県四万十町「とおわおかみさん市」のお母さんたちには、“しいたけのたたき風”や“じゃがいもの甘辛絡め”を教えていただきました。“~たたき風”とあるのは、高知の代表的な料理である“かつおのたたき”と同じ味付けのため。今回教えていただいた“しいたけのたたき風”は、3月頃にとったしいたけを使用したものです。寒い時期にとれたしいたけは肉厚。また水分が多いと解凍後に小さくなってしまうので、乾燥させたものを冷凍しておき、都度半解凍して調理されているということでした。Café&Meal MUJIでは同じようなしいたけを仕入れることが難しいため、味付けはそのままに、ほかの食材(ごぼう)を使うことにしました。

 “じゃがいもの甘辛絡め”は、蒸したじゃがいもに「そんなに?」というくらいの片栗粉をまぶして揚げます。かりっと揚がったらいりこだしと醤油、砂糖をあわせた甘辛たれをしっかり絡めます。見た目は地味ですが、一度食べるとやみつきに!おかずにもおやつにもなる味です。

沖縄

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 沖縄では沖縄県北部の大宜味村にある「笑味(えみ)の店」の金城さんに料理を教えていただきました。沖縄の料理には“ぬちぐすい(命の薬)”という考え方があります。中国から伝わった“医食同源”の思想から郷土料理に発展したものが多いといわれている沖縄の料理。金城さんの畑でとれた島野菜を使った料理は体にしみわたる美味しさで、日頃「忙しい」とおろそかにしていた食事の大切さを実感しました。

 ほかにも、台湾人スタッフの実家へお邪魔して台湾の家庭料理を教えてもらったり、よく旅に出ていたベトナムで出会った料理を再現したり。それぞれの土地に根付いた食文化から学び、代々伝わる味や知恵を取り入れていきたいと考えています。

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