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丹波篠山でハバネロ収穫

2013.12.26

 兵庫県の丹波篠山は大阪駅から電車で一時間ほど。いたるところに畑が広がるのどかな風景の中で、Café&Meal MUJIのデリで使っている”Mellow Habanero”(ハバネロソース)が作られています。

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(左)ハバネロ畑から見た風景   (右)ターンムファームの近藤卓さん

 このハバネロソースの一番大きな特長は、無農薬で栽培されたハバネロを使用していること。大切に育てられたハバネロは、まず花のような芳しい香りと強烈な辛さ!後にはフルーティな甘さと辛さの余韻を楽しめます。他にも原材料となるにんにくやお酢、塩等も無農薬や国産のものを選んで作られています。無農薬にこだわるのは「すべて安心して気持ちよく食べるため」とハバネロを栽培してソースまで一人で作っていらっしゃるターンムファームの近藤卓さん。ハバネロは種の段階から栽培し、収穫、加工、出荷まで一環して行っていらっしゃいます。

ハバネロの栽培

 桜が満開になる4月、近藤さん宅の敷地内にあるハウスで種まきが始まります。種は去年収穫したなかから厳選したハバネロを、乾燥させて保存しておいたものから取り出します。この種を取り出す作業、ハバネロの辛味成分のせいで油断できない(!)作業だそう。(辛さの度合いが想像できます・・・。)ハバネロひと粒の中には約50個の種が入っており、毎年1800株ほどのハバネロを育てています。

 ハバネロは本来暖かいところで育つものなので、暖かさをキープしてあげないと芽が出ません。そのため、土の下には電気毛布を敷いて、夜はくるんで25℃を保たれています。その後、2週間ほどで発芽します。芽が出るのは4月下旬ころですが、夜はまだ冷え込む日もあるので電気毛布を、また暑い日にはよしずを敷いて大切に育てられます。

 本葉が1cmくらいまで育ったら、畑へ引越しする準備をします。約1800本の芽を一本ずつポットに植え替えていきます。(この作業を鉢上げと言います。)この鉢上げの日は、まだ弱い本葉を強い日光にさらさないよう、曇りの日に行います。鉢上げ後はあまり水をやりすぎないよう、育てていきます。

 5月半ばくらいには立派な苗に育ってくるので、そろそろ畑に引越し(定植)。この定植作業は、いつもご夫婦で2日かけて行われます。近藤さんの畑は水はけが良いので、よく畑で見る畝(うね)は立てずに定植します。7月の半ば頃、畑の中で生い茂った草を刈ります。この後は、ハバネロの味を濃厚なものにするため、一度も水やりをしません。7月の終わりから8月初めにかけて花が咲き始めますが、ハバネロは自身で着花するため、虫による受粉に頼らなくて良いそう。

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 8月半ばくらいから緑色の実がつきはじめ、だんだんと熟して鮮やかなオレンジ色になり、9月から11月に霜が降りるまで収穫をします。収穫時期によっても味が違い、真夏を過ぎてすぐくらいが一番辛い!(気がするそうですが、実際は辛すぎてわからないと近藤さん。)収穫は3日に一回くらい(週に2回)、お子さん2人と一緒に行って、一日に20kgくらい摘みます。冬になると寒さでハバネロは枯れてしまうので、春の種まきまで畑仕事はお休みです。

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この日に収穫したハバネロ

Mellow Habanero

 収穫されたハバネロ500kgで年間2万~2万5千本のハバネロソースを生産します。収穫したその日のうちにハバネロをフードカッターで刻み、小分けにして冷凍保存します。ソースは冷凍保存していたハバネロと厳選した素材を使い、強烈な辛味成分と闘いながら作ります。その後、瓶詰め、シール貼り、出荷と作業が続きます。ソースには甘口の「Mild」、中間の「Extra」、辛口の「Heaven」、そしてスモークしたハバネロを使用した「Smoky」とありますが、Cafe&Meal MUJIで使っているのは「Extra」。心地良い辛さが素材の味を引き立ててくれます。

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