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秋の味覚「さつまいも」

2014.10.29

 秋の味覚として代表的な「さつまいも」。天ぷらや焼き芋、スイートポテト、モンブランなど様々な料理に使われ、特に女性が好きな食材といわれています。そんなさつまいものことを知っていただきたいと、Café&Meal MUJI横浜ベイクォーターで第二回「ハッピーファーム」を開催しました。(このイベントは、普段お店で使っている野菜を作ってくださっている農家さんとCafé&Meal MUJIのお客様との交流の場として不定期で開催しています。)今回は法泉町の伊東さんと岡沢町の藤巻さん、いつもお店に野菜を持ってきていただいている濱の八百屋さんにお越しいただき、昔ながらのさつまいもから新しいさつまいもまで6種類の味見をしながらお話を伺いました。

横浜野菜

 横浜というと、横浜港周辺の近代的な都会のイメージがあるので、「市内のどこに畑があるの?」と思われる方も多いと思いますが、実は西区以外の区に農地があります。横浜市内の農家さんは約4200戸(畜産、花等も含まれます)、直売が盛んで直売所は約1000ヶ所もあります。横浜市内で作られている野菜の中では「小松菜」「カリフラワー」「キャベツ」は全国の収穫量10位以内に入っているほど、住宅だけでなく畑も多い都市なのです。

さつまいも色々

 さつまいもは5月の連休後に苗を植え、収穫は9月中旬くらいから霜が降りる前まで。霜が降りると傷んでしまいます。水はけのよい火山灰地帯で肥料はあまりなくても育ち、連作や同じ畑での多品種栽培が可能です。

 スーパーではビニール袋に入れて販売されていることが多いですが、家庭ではビニール袋から出して新聞紙に包み風通しの良い冷暗所での保存が良いとのこと。低温と乾燥に弱いので冷蔵庫での保存は向いていませんが、加熱してペーストにしたものや焼いたり蒸したりしたものは冷凍庫で保存できます。

 気になるのが、さつまいもを切ったときに出てくる白い液体状のもの。これはアクではなく「ヤラピン」というさつまいもに含まれる特有の成分で、加熱しても減少しにくく、食物繊維と連動して便秘改善に効果があるとされています。

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シルクスイート

 2012年に開発された新商品で、種子島の安納芋のような甘い品種を目指して作られました。1本150gくらいと他のものと比べるとかなり小さめですが、きめが細かくねっとりとした濃厚な甘さが特長です。年内に収穫して貯蔵し、貯蔵期間が長くなると甘みが増します。この時期に店頭に並んでいるものは収穫後すぐに出荷されたものなので、家で一か月ほど寝かせたほうが美味しくなります。

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べにはるか

 こちらも安納芋に負けないくらい甘い芋を、ということで品種改良された新しい品種です。上品な甘さの品種で滑らかな舌触りが特長で、焼き芋や天ぷら、ペーストにしてお菓子に利用するのにも向いています。

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べにまさり

 大きいのが特長の芋で、しっとりとしたなめらかな食感です。一般的に食べられている「べにあずま」にはほとんど含まれていないブドウ糖が含まれているので上品な甘さが感じられます。焼き芋に最適。

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べにあずま

 東日本で多く流通している品種。水分が蒸発しやすくパサパサになるので、焼き芋にするのは新品種の方が人気があります。繊維が少なめで甘みが強く、ほくほくした食感です。

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パープルスイート

 紫芋。真ん中の白っぽい部分が甘みを感じて芋っぽい味がします。甘みがあるので蒸し芋や焼き芋に向いています。色がきれいなのでお菓子にも。

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高系14号

 1945年にできた品種で最近の品種の赤い皮のものに比べると少し白っぽい皮です。現在はあまり出回っていないので、新品種とは違う素朴な味が新鮮に感じました。貯蔵して美味しくなる芋ではないそうです。冷めても固くなりにくいので揚げ物にも向いています。

 これまで、一度に数種類のさつまいもの味見をすることがなかったので、品種によって味や食感が違うことに驚きました。また、ついつい電子レンジで簡単に加熱することを考えてしまいますが、さつまいもはじっくり弱火で加熱するのが一番おいしい!そのままでももちろん、ぜひ料理やデザートに使ってみてください。

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