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宇治抹茶

2016.9.26

 最近は海外でも人気のある「抹茶」。Café&Meal MUJIでは、この秋から無印良品でも発売された『粉末宇治抹茶』等の抹茶と同じ、京都産宇治抹茶を使ったドリンクやデザートをおすすめしています。

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 お茶は古くから「良質の茶は、比較的冷涼な河川の上・中流域の朝霧のたつような地域で生産される」と言われています。Café&Meal MUJI、無印良品で使っている抹茶の産地である京都の宇治は、お茶の栽培をはじめた僧が川霧の深い宇治を選んだところから始まりました。

抹茶ができるまで

 抹茶は玉露と同じように「覆い下茶園」で育てられます。収穫前の約20日間、茶畑に覆いを被せて直射日光を遮った環境で育てます。こうすることで意図的に光合成を止め、渋みのもとであるカテキンを減少、旨味成分のテアニン(アミノ酸)を増加させます。このような覆い下で育てるのが紅茶と大きく違うところ。紅茶は太陽の強い光をあびると抗酸化作用でタンニンを含んで美味しくなります。そのため紅茶の葉は光合成がしやすいような大きな葉ですが、緑茶の葉は小さめです。(紅茶も緑茶も同じ茶の木からできるといわれていますが、現在では品種改良がされており、紅茶用には葉の大きなアッサム種、緑茶用には葉の小さな中国種が栽培されています。)

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「覆い下茶園」は茶畑全体をよしずやわらをかぶせるのが昔ながらの方法。上にかぶせたわらは、茶摘みが終わると畑の土に混ぜて肥料にします。現在では化学繊維でできた黒い覆いを使うことが多くなっています。ちなみに日本茶の生産量の約8割をしめる煎茶は、覆いをせずに育てます。

 童謡『茶摘み』にも出てくる「八十八夜」は立春から数えて88日目のことを言い、この日から新茶の摘み取りが始まります。新茶は味や香りの良さだけでなく縁起物でもあるため、お茶農家さんにとっては一年で一番忙しい季節です。その後、二番茶(6月中旬)、秋冬番茶(9月中旬)と収穫が続き、10月からは翌年の準備に入ります。

 摘んだ茶葉はその日のうちに加工場へ。茶葉に含まれる酵素の働きを止めるため茶葉を蒸します。この工程を「殺青(さっせい)」といいます。(紅茶はこの酵素を酸化させて発酵させるため「発酵茶」といわれます。)

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 蒸された生葉は、冷却と蒸し露を除くために細長い蚊帳(かや)のような中で繰り返し吹き上げられ、均等に分散されます。その後乾燥してできあがったものが碾茶(荒碾茶)です。(玉露や煎茶は、「殺青」のあと「粗揉(そじゅう)」「揉捻(じゅうねん)」「中揉(ちゅうじゅう)」「精揉(せいじゅう)」という茶葉を揉む作業を経て乾燥させて荒茶にしますが、抹茶は揉む作業が入りません。)この荒碾茶を一定の形に切断、茎や葉脈を取り除き柔らかい葉の部分だけに整えます。このように整えた碾茶を仕上碾茶といいます。

 抹茶は、仕上碾茶の色や香り、水色(すいしょく)等によって品質や特長を見極め、これらの種類をブレンドすることで銘柄ごとの仕立碾茶ができあがり、これを石臼で挽いてできあがります。このように茶葉をブレンドすることを「合組(ごうぐみ)」と言い、この合組を行うことで各茶舗の銘柄にあわせた味をつくりあげています。

抹茶メニュー

 このように作られた宇治抹茶と本和香糖を使った抹茶シロップを牛乳で割った『抹茶ラテ(ホット/アイスとも450円)』や、森林ノ牧場のジャージー牛乳で作ったソフトクリームとあわせた『抹茶パフェ(450円)』を販売しております。香り高い宇治抹茶を使ったメニューをお楽しみください。

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