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おいしい野菜の理由(わけ)

2011.8.19

主に関東のCafé & Meal MUJI で使っている野菜の中には、東京にある農園で収穫されたものがあることをご存知でしょうか?ズッキーニ、トマト・・・意外にも私たちのすぐ近くで栽培されています。今回、いつもおいしい野菜を紹介してくださる八百屋さんのご案内で、東京都東久留米市の遠藤農園さんに行って来ました。

西武新宿線田無駅に集合した私たち。
よくある郊外の駅前といった風景からはここに農園があるとは思えませんでしたが、車で10分ほど走り大きな道から一本中に入ると緑豊かな景色が広がってきました。
遠藤農園さんは住宅地のすぐ隣にあります。

土のはなし

まず畑に行く前に、ご主人の遠藤さんから野菜を作る上で欠かせない『土』についてお話しを聞きました。
農作物を栽培するに当たって「土作り」は非常に重要なウエイトを占めているそう。
簡単に言えば、土を耕し堆肥を入れてかき混ぜれば畑は出来上がるのですが、その根拠を考えるに当たり「物理的」「化学的」「生物学的」の三方向から考えていくと理解しやすいということで、「土作り」についての講義が始まりました。
土を耕し堆肥を入れていくこと、土の検査をして植物がよく育つ状況を保たせること・・・初心者の私たちにもわかりやすいように説明してくださいました。

農家さんは畑で自然や野菜と対話しながら、体を使ってお仕事をされるというイメージが強かったのですが、知識や科学的根拠の裏付けがあってはじめて美味しい野菜を育てることができるということを知りました。
こんな風に教えてもらえたら理科・科学はもっと楽しかったのかも・・・と遠藤さんの知識の深さと幅広さに感心。

畑に出よう

講義を終えたら、実際に畑で収穫を!
畑に行く途中、目に入ってきたのが堆肥の山。落ち葉から作られた堆肥と、おが屑から作られた堆肥がありました。
落ち葉は近くの公園で集められたもので、以前はごみとしてお金を払って処理されていたものを遠藤さんが引き取って堆肥として活用するようになったそう。
おが屑は向かいの木工所からいただくのだとか。
これらの堆肥が土を作る大きな力となっています。

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落ち葉の堆肥

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遠藤さん(後ろに写っているのはおが屑の堆肥)

これだけの手間がかかった土で作られる野菜がおいしくないわけがない、と畑を前にしてわくわくしてきます。
まずはミニトマトの畑から…
遠藤さんに「汚れるから気をつけて」と言われましたが、美味しそうなトマトを見てどんどん畑の中へ。
真っ赤なトマト、黄色いトマト、緑のトマト…「美味しい!」「甘い!」トマトがあまり得意ではない店長も甘さにびっくりして2個、3個と食べ続けていました。

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トマトの後は、茄子、万願寺唐辛子、ピーマン、パプリカ、玉葱、大葉…と収穫を体験しました。
「野菜の花ってかわいいね」「とげがある」「こんな風に実がついてる」と普段の生活の中ではあまり見ることがない野菜の姿に、写真を撮ったりさわってみたり。

いただきます!

色鮮やかな採れたての野菜は、庭でバーベキューをして味わいました。
「おいしい!」と食べ続ける私たちを見て、遠藤さんは嬉しそう。
遠藤さんに教えてもらったおいしい食べ方の一つ、茄子の丸焼きは中が蒸し焼きのようになって絶品!
タレや醤油など調味料は一切使用せず、茄子の甘みが口の中に広がります。
余計な手を加えず、まるごと、そのまま。これぞ”素(そ)の食”です。

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「野菜っていいよね、おいしいよね」という八百屋さんの締めの言葉に、野菜を使ったデリが自慢の私たちCafé & Meal MUJI から、野菜のおいしさや食べる楽しみをもっと伝えていきたいと思いながら帰途につきました。

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