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新米の季節です

2012.9.28

 「暑さ寒さも彼岸まで」ということわざにあるとおり、東京では先週末に気温がぐっと下がり夏から一気に秋の気配を感じる気候になりました。そろそろ秋の味覚がお店に並び始めていますが、何よりもまず一番最初に味わいたいのが「新米」です!Café&Meal MUJIでは、今年も恒例の稲刈りへ行ってきました。

稲刈り

 まずは鎌を持って、田んぼの端のほうの稲を手で刈って行きます。稲は8~10本ほどが束になっているので、片手でその束を摑んで一気に鎌を手前に引いて刈り取ります。その作業を3~4回ほど続けると片手では稲を持ちきれなくなるので、作業に邪魔にならない畦(あぜ)に積んでいきます。私達は一回に刈れるのは3~4束がせいぜいですが、生産者の方は慣れたものでざくざくと5~6束をあっという間に刈っています。6人という大人数で刈ったので、たいした仕事量ではないと思うのですが、田んぼ一辺を刈っただけで汗だくになりました。

 手刈りをしたあとは、機械刈りを体験します。毎年田植えと稲刈りを体験させてもらっていますが、今年は春に田植えをしたところと同じ田んぼの稲刈りをさせていただきました。春に自分たちが植えた稲のラインが(田植え機の運転がうまくできず)うねうねとゆがんでいるため、ただでさえコンバインの操作がおぼつかないのにさらに稲のラインに沿って運転するのに苦労をしました。汗をかいたあとにいただいた新米のおにぎりの美味しかったこと!

蛇紋岩米の美味しさの理由(わけ)

 兵庫県北部に位置する氷ノ山(ひょうのせん)のふもとに蛇紋岩地帯が広がっています。蛇紋岩は、その名のとおり蛇のような模様をしています。また、触るとポロポロと崩れてくるくらいやわらかく、少し緑がかった色が特徴です。この蛇紋岩が石になって砂になって堆積した地層がここ養父市八鹿町(やぶしようかちょう)八木地区に広がっていて、そこでできたお米だけが「蛇紋岩米」と呼ばれます。(稲の種類は「コシヒカリ」ですが、この蛇紋岩層でできたものは「蛇紋岩米」といいます。)このように土壌の名前がブランドになることはとても珍しいことです。
 蛇紋岩にはマグネシウムや鉄、ミネラルが豊富に含まれています。これが甘みが特徴のおいしいお米になる理由なのです。ぜひ一度Cafe&Meal MUJIで「蛇紋岩米」を味わってみてください。

手作り醤油(その後)

 今年の春の田植えの前日、Café&Meal MUJIで使い始めた有機醤油「機有るべし」を作っていらっしゃる大徳醤油を訪ねました。今回も前回同様、醤油工場の見学をさせてもらいましたが、今回の訪問で一番楽しみだったのは、前回の見学のときに仕込んでおいた「手作り醤油」の途中経過を見ることでした。仕込んだときは、塩と水、麹菌をつけた小麦と大豆を容器に入れて混ぜただけ。それがどんな風に変化しているのか?大徳醤油の事務所の片隅に置かれた容器の中の様子が気になります。

 面倒を見ていただいていた大徳醤油の淨慶さんからは、ときどき醤油の様子を撮影した写真が届いていましたが、実際に見て味わうのとは大違いです。約4ヶ月たった醤油は、まだまだ塩分がきつく、塩辛い味噌のような味でしたが、とがった感じの味の奥のほうにまろやかな味が見え隠れするような、できあがりにはほど遠いけれど少しずつ形になってきている味がしました。

 来年の春の田植えの時期には、また一段と醤油に近くなったものを味わうことができるかと思うと、今からとても楽しみです。

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